循環器内科医
新村 英士
-専門分野-
循環器科・一般内科
とある小旅行での出来事
小学校低学年の頃、両親と弟の4人で南さつま市の吹上浜に海水浴へ出かけた時のことです。沖で溺れた人が出て、地元の漁師さんが地引き網でその方を救出するという海難事故にたまたま居合わせました。騒然とする現場。そんな中、医師だった父は海から引き上げられた方のもとに走り、心肺蘇生を始めました。結局そのまま救急車に乗って一緒に病院に行ってしまったのですが、その時の父の姿がとても輝いて見えました。以来、「将来は自分も医者になろう」と心に決めました。
患者さんには正直でありたい
今でこそ、患者さんへの「がん」など病気の告知は一般的におこなわれていますが、私が医師になりたての頃は、ご家族に口止めされるなどして、本当の病名の告知を避ける傾向が多分にあったと思います。そうなると患者さんに嘘をつき続けなければなりませんで、診療科を選択する際、嘘をつくのが嫌で内科の中でも「がん」がほとんどない循環器内科を選びました。あと、若かりし当時の私には、循環器の病気は治療の理屈がとてもシンプルで数学のように割り切れるような疾患体系に映ったのも選んだ理由のひとつです。実際に臨床にあたると非常に複雑で大変なんですが…(笑)
鹿児島弁は強力な
コミュニケーションツール
「患者さんと目線の高さを合わせること」医師だった父からの教訓で今でも実践しています。物理的な目線だけではなくて、話し方や雰囲気、感覚まで患者さんに合わせるように意識していますが、そこで重宝するのが鹿児島弁。「今日の具合(あんべ)はどげんね?」「まだ痛(いた)かな?」と、コテコテの鹿児島弁でお話しすると、特に高齢の患者さんと打ち解けるのに時間はかかりません。米盛病院に入職する前は大学の離島医療講座に約10年間在籍していて、奄美群島で研究活動をしていて島の情報には少し詳しかったので、離島から治療にいらしている患者さんとは島のことで話が弾みますね。
勉強がとにかく面白かった
幼い頃からずっと医者になりたくて大学進学したので、医学の勉強がとにかく面白かったですね。自分の目標が早い段階で決まっていて、それに向かって何をするべきか分かっていたので、ある意味幸せだったかなと思います。医者以外の職業は考えられないけど、あえて挙げるとすれば研究者でしょうか、医学系の(笑)。あるものを使って工夫して何かを作るということも好きです。
アウトドアでの大人時間を楽しむ
最近、はまっているのがソロキャンプ。以前はよくファミリーキャンプに出かけていましたが、子どもたちも大きくなって遊びについてこなくなったのと、昨今のコロナ騒ぎで三密を避ける目的で、奥さんに内緒でこっそりソロ用テントを購入して始めましたがすぐに知るところに(笑)。お気に入りのキャンプ場が出水市や指宿市にあります。食事は肉とビールだけ(私の患者さんには内緒です)。あとは焚き火でお湯を沸かして、お湯割りの焼酎とウイスキーを嗜んでいます。